名刺管理サービスの違いは?4種を比較解説!

数年前からテレビコマーシャルでもよく目にする名刺管理アプリ、導入しようと考えている人も多いのではないでしょうか。

導入することで膨大な名刺情報をデジタルで管理することができますし、連携機能次第では名刺情報をマーケティングに利用することもできます。

せっかく名刺管理サービスを導入するのなら、サービスごとの違いを把握し、自社に合ったサービスを選びたいものですね。

今回は、どのサービスを導入するべきか悩んでる方に向けて、各サービスの特徴や機能の違いなどを紹介していきます。

名刺管理サービスの比較すべきポイントは?

名刺管理サービスを比較するにあたって、主に見るべきポイントを紹介します。

・オンラインのみかオフラインでも使用できるか

名刺管理サービスを利用すると、スマホから名刺情報を確認できるようになります。ただし、サービスの利用がオンラインのみの場合と、オフラインでも使用できるものの2パターンあるので、比較の対象として必ずチェックしましょう。

「会社から名刺データを確認するのだから、常にインターネット環境は整っているはず」と思うかもしれませんが、出先で取引先の人を見かけた時や、再営業時に前回の打ち合わせ内容を確認したい時もあるでしょう。

名刺情報を確認したい時が、インターネット環境が整っている時とは限りません。営業職につく人にとってはオフラインでも使用できるサービスの方が安心です。

・データの読み取り方法

OCR機能やスタッフによる手入力などがあります。

OCR機能の場合はカメラで撮影したデータをAIが読み取ってくれる機能で、瞬時にデータ化することができます。

しかし、テキスト化の精度は手入力に比べるとどうしても劣るため、誤字のチェックや修正をしなければならないデメリットもあります。

スタッフによる手入力は撮影した画像データを送信するほか、名刺を郵送することで、専属スタッフが手入力でデータ化していく方式です。

データの正確性は手入力の方が高いですが、OCR機能に比べると少々時間がかかるというデメリットもあります。

ただし、データ化したい名刺が多い場合、誤字のチェックだけでも時間がかかるので、初めからスタッフによる手入力サービスを利用した方が結果的に速くデータ化できることもあるので、大きなデメリットとは言えません。

・セキュリティ

他にもセキュリティ面についてはしっかり確認しなくてはいけません。

安価なサービスの場合、セキュリティ対策が万全でないこともあるので注意が必要です。

名刺には個人情報が記載されており、名刺管理サービスには名刺情報の他に、打ち合わせ内容や企業のニーズ、検討内容も入力します。

このように名刺管理サービスに保存する内容には、重要な個人情報や企業の情報が含まれるため、取り扱いには慎重にならなければいけません。大事な情報が外部に筒抜けになるのでは、自社の信用にも関わります。

会社の資産である企業の情報や信用を守るため、情報漏洩のリスクが低い、セキュリティ対策が万全なサービスを選びましょう。セキュリティ対策がされているサービスは、プライバシーマークの有無で見分けることができます。

気になるサービスを見つけたら、サービス提供元の企業がプライバシーマーク認定企業一覧に掲載されているかを確認しましょう。

サービスによっては、ホームページでプライバシーマークのロゴが表示されているものもあります。その場合は認定企業ということが分かるので、別途確認しなくても大丈夫です。

Eight

Eightは個人での利用におすすめの名刺管理サービスです。

名刺アプリの中ではシェアNo.1で、スマホだけでなくPCでの管理もできます。保存先はクラウド、データ入力はスタッフの手入力です。

特徴は、Eightを利用中の名刺交換をした者同士がやり取りをすることができるメッセージ機能などがある点です。わざわざビジネスチャットのアカウントを聞かなくても、名刺交換さえしていればメールよりもスムーズに連絡を取り合うことが可能です。

そして、まだ名刺交換をしていない相手にも、Eight内で申請をすれば名刺交換ができる部分も特徴といえるでしょう。

ただし、これらの機能はオンライン環境のみで使用可能。オフラインの場合は名刺画像以外の名刺情報のみ閲覧可能です。

Eightは無料プランでも様々な機能を利用できますので、まずは手軽に利用してみるのも良いかもしれません。

注意点としては、Eightの無料プランは個人使用を前提としているので、法人で使用する場合は法人プランに加入しましょう。

Sansan

Sansanは法人向けの名刺管理サービスです。

業界シェアは82%で、6000社が利用しています。個人向けのEightと違い法人での導入におすすめなサービスです。

保存先はクラウドで、データ入力はEightと同じくスタッフの手入力。スキャンした名刺画像を人力での入力と共に、AI技術を活用することで、ほぼ100%の精度で名刺情報をデータ化できます。

サービスによってはOCRの処理が甘く、自分で入力し直さなくてはいけない場面も多くありますが、Sansanであればそういった煩わしさはほとんどないでしょう。

他にも法人向けならではの機能として、社内でのデータ共有や営業支援ツールとの連携機能などが備わっています。

更にSansanの特徴としては、セキュリティの強さも挙げられます。

前述で安全なサービスであるかの判断材料にプライバシーマークを挙げましたが、プライバシーマークとは個人情報の適切な保護処置がされている事業者に送られるマークです。

株式会社Sansanはセキュリティ対策として2要素認証やIPアドレス制限などを備えており、2007年にプライバシーマークを取得、現在も認定されています。

このようにセキュリティ面が強いサービスですので、個人情報の取り扱いに厳しい金融機関や官公庁でも導入され、高い信頼を得ています。

注意点として、Sansanはオンラインのみのサービスです。オフラインでは使用できないので、オフラインでの利用がない場合におすすめなサービスです。

Wantedly People

Wantedly Peopleは全ての機能が無料で利用できる名刺管理アプリです。

データ管理は端末とクラウドの両方が利用でき、読み取りはOCRの自動読み取りです。

こちらの最大の魅力は10枚同時に読み取りができる点です。同時にサクッと読み取りをすることができますので圧倒的に素早く読み取りをすることができます。

しかし、同時に読み取る枚数が増えるほどミスも多くなるため、読み取り後に目視確認は必須です。

更に読み取った名刺の情報を検索もしやすいのも特徴のひとつです。

氏名、企業名、役職名、電話番号やメールアドレス、住所やメモから検索し、必要な情報を容易に絞り込むことができます。

共有機能も付いており、LINEのやメール、Facebookなどで名刺データの共有も可能です。名刺データ共有の際に発行する共有URLには、有効期限が設定されているのでセキュリティ的も安心です。

Wantedly Peopleはオフラインであってもテキストデータ化された名刺情報を確認することができますがテキストデータのみの閲覧に制限されます。

まずは無料で試してみたい方や複数枚同時読み取りが魅力に感じる方におすすめのサービスです。

メイシー

メイシーはユーザーを無制限で作成することができる名刺管理サービスです。メインの他にアカウントを作成できるため、ユーザーごとで管理がしやすいのが特徴です。そしてユーザーを増やす際に課金はなく、無料でユーザーを増やせるため料金も分かりやすく手頃な金額でスタートできます。

メイシーの大きな特徴は、名刺を郵送するだけでオペレーターが人力で名刺情報を入力、データ化する点でしょう。もちろんスキャンなどデータ化の方法は他にもありますが、まとめて郵送する方法を選べるのは膨大な名刺を保有する企業にとって大変便利なサービスと言えます。

郵送に伴う送料とデータ化完了まで、若干時間がかかるのが難点ともいえますが名刺スキャンや撮影をする必要がないため自身の時間的コストがかなり抑えられます。

アナログな名刺管理から、デジタルな管理方法に移行する企業はメイシーの郵送サービスを利用すると人員も割かれず、一気にデジタル管理に移行できるためおすすめです。

そして操作性がシンプルで分かりやすいため、導入するにあたって社員教育が必要ないという面でもおすすめできます。

心配なセキュリティ面も、メイシーはプライバシーマークの認定も受けていますから問題もありません。システムのシンプルさと、データ化への手間の少なさから、バランスの取れたサービスであるといえます。

メイシーはオフラインでもスマホアプリからであれば名刺のスキャンと名刺情報の閲覧が可能です。

まとめ

今回は4種類の名刺管理サービスを紹介しました。

現在、名刺管理サービス各社では様々な機能を備え企業の業務効率化を後押ししています。

ただ、機能が多すぎても社員全員が使いこなせないのでは意味がありません。最初は必要な機能のみに絞り、必要になった時には連携機能を活用すれば良いでしょう。

まだ名刺管理サービスの利用をしたことがない、検討中の場合は、無料サービスから使用感を試してみてはいかがでしょうか。