コラム

名刺管理ソフトのデータをSalesforceで管理。データの取り扱い方とセキュリティについて

この十数年の間に名刺に対する企業の意識が変わりつつあります。

単純に名刺を管理するだけでなく、さらに飛躍させた顧客管理を目指してSFA(Sales Force Automation=営業支援)との連携導入を図る企業が増加しているのです。

その中でも特に、世界No.1のシェアを持つSalesforceはクラウドシステムの特長を生かしたアプリ連携で幅広いデータを収集・蓄積し企業の業績向上に貢献しています。

そこで今回は、名刺管理ソフトに取り込んだ情報をSalesforceで管理する前に行うべきデータ形式加工とセキュリティについてお話ししましょう。

Salesforceへのデータ移行前に必要なこととは

これまで他の名刺管理ソフトを使って名刺管理をしていたけれども、これからはSalesforceを使って、より有効に活用したいと考える会社が増えています。

では、Salesforce上に名刺データを移行するにあたり、どのようなことに注意が必要になるのでしょう。

ここでは、SalesforceにSmartViscaと同型の名刺オブジェクトがある場合を例にして、移行前に必要な作業を具体的に説明します。

蓄積されたデータをSalesforceに移行するその前にしておかなければならないのが、データ形式の加工です。

当然ながら、今まで行ってきたデータ管理の形式と移行先の形式は異なります。ですから、現在保持しているデータを移行先のオブジェクトの形式に合わせておき、データの各項目が正しく収められるように加工しておくのです。

この作業がなされていないと、せっかくのデータが正しく伝わらず、情報としての価値をも失ってしまうことになりますので、とても重要な作業と言えるでしょう。

まず初めにSmartViscaの名刺オブジェクトから数件の名刺データをCSVファイルでエクスポートし、その内容に合わせてデータの形式を加工します。この時、移行させるデータの形式にはない『納品状態』や『納品タイプ』など新しい項目があれば、足りない項目を追加します。

また、住所においても項目ごとに分ける区切り方が異なる場合がありますので、その場合は新しい形式に合わせて『郵便番号』『都道府県』『住所(市区郡・町名番地)』『建物名』ごとに分けられた形式に変更してください。

そして、これら入力項目の形式が出来上がったら、できる限り空欄がないようにデータを入力しておきましょう。

なぜなら、名刺オブジェクト内のデータは名刺データの挿入・削除・更新いずれの操作が行われた場合にも、名寄せによるデータクレンジングが行われるからです。項目によっては名寄せに大きく影響を及ぼすものがありますので、注意が必要です。

ちなみに、名寄せの対象となるのは『納品タイプ』が『2』の名刺のみです。名刺の新規登録・削除・更新などが行われると、この名刺と『姓』『名』『メールアドレス』の3点すべてが一致する名刺データを見つけ出し同一人物のものと判断しますので、これらの項目の入力は特に重要と言えるでしょう。

また、『名刺交換日』が空欄の場合、もしその名刺が最新のものであっても、過去の名刺交換日が入力されていれば、そちらの古い名刺情報が優位になってしまいます。

このように、情報の正確性とその価値を保つためにも、『納品タイプ』『姓』『名』『メールアドレス』『名刺交換日』の項目の入力を怠らないように気をつけましょう。

そのほかには、スマートフォンで「Salesforce」を利用する際の便宜上、所属部署入力における部や課の区切りは『半角スペース』を用いる、会社名や姓をインデックス検索できるようにそれぞれ1文字目のカナを全角入力する、名刺の所有者のユーザーIDをセットするなど、細かな内容でデータの形式を変更する必要があります。

以上が、名刺データ移行前に必要なデータ形式の変更です。形式変更の手間を減らす方法として、形式変更に入る前の段階で、移行元の名刺管理ソフトの名寄せを行っておくのもよいでしょう。正確性の高いデータが移行・保存できれば、名刺データの利用価値も上がりますよ。

Salesforceへのデータ移行は2通り

Salesforceに新規取引先のデータを一度にインポートしたい場合には、インポートウィザード、もしくはデータローダという機能を使います。

インポートウィザードは、システム管理者でも標準ユーザーでも使用でき、一度に50,000件までのレコードをインポートできます。対応しているのは、取引先及び取引先責任者・リード・ソリューション・キャンペーン・カスタムオブジェクトで、取引先と取引先責任者に関してはひとつのCSV ファイルから同時のインポートが可能です。

一方、データローダはまずインストールする必要があります。一度に5,000,000 件までという大量のデータをインポートできますが、データローダを使用できるのは、原則としてシステム管理者に限られます。標準オブジェクトに加え、商談やすべてのカスタムオブジェクトなど幅広いデータのインポートが可能です。

Salesforceのセキュリティは信頼できる!?

Salesforceと連携させることで初めて名刺データがクラウド上に存在することになった場合「セキュリティにおいて問題はないのだろうか?」と心配に思われる人もいるかもしれません。

けれど、ご安心ください。名刺管理ソフトとSalesforceの連携には、名刺データを営業戦略に役立てられるというメリットだけではなく、セキュリティ面の向上が図れるというメリットもあるのです。

というのも、Salesforceはそのセキュリティの高さに対し第三者機関からの認定を得て、世界最高レベルの安全性を実現していると言われているシステムなのです。

では、安心できると言われる Salesforceは、いったいどのようなセキュリティに守られているのでしょうか。

【基礎となる安全性の高さ】

1.データ通信の暗号化

世界各国に設置されたサーバーやバックアップセンターは99%という安定した稼働率を誇り、そのデータベースも外部侵入者を防ぐファイアウォールやSSL/TLSなど暗号化された通信でデータを保護しています。

2.不正ログイン防止

管理者が設定した回数を超えてアカウント入力やパスワード入力に失敗すると、そのユーザーはロックアウトされ、管理者が決めた一定の時間Salesforceへログインできなくなります。ロックアウトされてしまった場合、決められた時間を待つか、管理者に設定解除してもらうしかありません。

3.パスワードの更新管理

Salesforceでは、管理者が決めた定期的な日数内にパスワードが変更されなかった場合、パソコンの画面がパスワード変更画面に切り替わり、変更完了しなければ通常画面にログインできないシステムになっています。さらに、パスワードも英数字・文字の大小・記号・文字数など複雑な組み合わせが課され、高いセキュリティレベルを保っています。

【システム内でのセキュリティ機能】

1.IPアドレスによる制限

SalesforceにアクセスできるIPアドレスを社内限定に設定したり、ログイン可能時間の設定や特定のユーザーのみのアクセス許可を行ったりすることで、社外からの不正アクセスを防ぎます。

2.二段階認証

安全なものとして登録されているIP以外によるログインの場合、アカウントと連携されているセキュリティキーが必要になる、または、登録済み携帯番号やメールアドレスに送られるワンタイムパスワードの入力をしないとログインできないなどの二段階認証で不正なログインを防ぎます。

3.アカウントの無効化管理

退職などで在籍しなくなった社員のアカウントを無効化し、Salesforceにアクセスできる権限を無くすことで情報漏えいを防ぎます

4.アクセス権限の設定

社内の全ユーザーがSalesforceすべての情報にアクセスできるのではなく、個人情報や機密性の高い情報には許可されたユーザーしかアクセスできないようアクセス権限が設定でき、情報を守れます。

このように、名刺データ以外にも売上管理や営業に関する機密データなどを扱うSalesforceは、より堅固なセキュリティに守られていると言えるでしょう。

まとめ

名刺管理ソフトのデータをSalesforceに移行させる場合は、移行先のオブジェクトの形式に合わせて必要なデータを補足することが重要です。

名刺情報が形式に沿って正しく入力されていれば、正確な顧客情報を収集でき、リード客の育成やデータ分析に役立てられることになるでしょう。

また、この現代、情報漏えいにより企業が受けるダメージは、決して小さくありません。Salesforceとの連携は、高いセキュリティレベルでデータが保護され、顧客情報流出のリスクを下げることにもつながります。