名刺交換のマナーは?名刺の渡し方・受け取り方や注意点を完全ガイド

  • 2021年12月1日
  • 2022年4月26日
  • 名刺

名刺交換の手順やマナーは社会人にとって常識とも言えるものですが、案外、間違った思い込みをしている人は多いものです。もしかしたらあなたも、知らず知らず相手に不快な思いをさせてしまっているかもしれません。今回は、名刺の渡し方や受け取り方など、名刺交換の手順やマナーについて解説していきます。

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名刺交換の重要な役割とは

名刺の重要な役割を一言でいうと、自分/自社をよく知ってもらい、結果
相手とのコミュニケーションや関係性を深めることになります。

その役割を担うものは、具体的には名刺に記載のテキストとデザインになります。

テキスト

自分の名前、連絡先や自社事業内容、また自社で所属するチームと立ち位置(役職)を記します。
名刺交換するような初対面で相手と直接つながれる連絡先を手早く伝えるということは、今後の取引をスムーズにするためにとても重要になります。

デザインや自社のポリシー

自分や自社は何ができるのか?何をコンセプトとして活動している会社なのか?を伝えることができます。
自分/自社を覚えてほしいときや、ブランドイメージを伝えたいときに有効になります。


このように名刺は自分/自社が何をしていて、どんな人物/会社か知ってもらい、相手が何かをきっかけにこちらに連絡を取りたい用件があった際、こちらに連絡してくれるきっかけになります。

名刺交換の手順

名刺交換の基本的な手順についてご説明します。

名刺交換の事前準備

名刺交換をするシーンで意外とよく見かけるのが、名刺を取り出すのに手間取ってしまうこと。「あの時間」は、何とも言えないシラけた空気が流れますし、わずか数秒のことでも長く感じます。もちろん、相手に与える印象も良くありません。

名刺を出すのにもたついてしまう原因のほとんどは、「名刺入れをどこにしまったか覚えていないから」です。かばんのポケット部分でも上着の内ポケットでも構いませんので、必ず名刺入れの「定位置」を決めておきましょう。いつも同じ場所に名刺入れがあれば、相手の姿が見えたタイミングでスマートに取り出せるはずです。

名刺の渡し方

名刺の渡し方の基本は、相手から見て文字が読める状態の名刺を名刺入れの上に乗せ、両手で差し出すことです。名刺は訪問者側、もしくは役職が低い側が先に、相手より低い位置から差し出すのがマナーです。ただし、相手も同じように低い位置から差し出してくる場合は、「より低く」とこだわる必要はなく、同じくらいの高さに合わせて交換しましょう。

名刺を差し出すと同時に、社名や部署名、氏名を名乗ります。その際、手元に目が行きがちですが、笑顔で相手に視線を向けると印象が良くなります。

名刺の渡し方の注意点01:立って渡す

名刺交換は必ず立っておこないます。また、大人数で名刺交換をする場合、自分の名刺交換が終わったら着席するのではなく、全員の名刺交換が終わるまで立っているのがマナーとされています。

名刺の渡し方の注意点02:テーブル越しに渡さない

基本的に、テーブル越しに名刺を渡すのはNGです。テーブルの向こう側に相手がいる場合は、相手のところまで回り込んで名刺交換をおこないます。ただし、会議室が狭いなど、回り込むのが難しい状況では、相手からテーブル越しに名刺を差し出されることがあるかもしれません。その場合は、「テーブルの上から失礼します」と言って名刺を渡しても構いません。

名刺の渡し方の注意点03:複数人の場合は役職が上の人から渡す

複数人がいる場合は、役職が上の人から順に名刺交換をおこないます。具体例を見てみましょう。

(例1)Aさんが一人で取引先を訪問し、担当者Cさんとその上司Dさんと名刺交換する場合
① AさんとDさんが名刺交換
② AさんとCさんが名刺交換

先に相手側の上席者と名刺交換をします。どちらの人が役職が上なのか分からない場合もあるかもしれませんが、名刺交換のシーンになれば相手側も役職が高い人から進み出てきてくれるはずなので、先に目の前に来てくれた人と交換すれば問題はありません。

(例2)Aさんが上司のBさんと取引先を訪問し、担当者Cさんとその上司Dさんと名刺交換する場合
① BさんとDさんが名刺交換(お互いの上席者同士)
② AさんとDさんが名刺交換(訪問した側の担当者と相手側の上席者)
③ BさんとCさんが名刺交換(訪問した側の上席者と相手側の担当者)
④ AさんとCさんが名刺交換(お互いの担当者同士)

少し複雑になりますが、「役職が上の人から渡す」「訪問した側から渡す」というルールは変わりません。実際の名刺交換では、②と③が同時におこなわれるケースも見られます。

名刺の受け取り方

名刺の受け取り方の基本は、渡すときと同じように両手で受け取ることです。しかし、実際の名刺交換ではお互いが同時に名刺を差し出すシーンも多く、両手で受け取るのが難しいことがあります。このように名刺を差し出すタイミングが重なった場合は、右手で自分の名刺を差し出しつつ、左手で相手の名刺を受け取るようにしましょう。そして、受け取った名刺にすぐに右手を添え、両手で持つと丁寧な印象になります。また、名刺を受け取る際は「頂戴いたします」と言うのがマナーです。

名刺交換の後

名刺交換が終わったら着席し、受け取った名刺をテーブルの上に置きます。すぐに名刺入れやかばんにしまうのはマナー違反です。複数の名刺を受け取った場合は、相手が座っている席順に合わせて並べます。このとき、相手側でもっとも役職が高い人の名刺を名刺入れの上に乗せます。

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こんなときどうする?名刺交換のマナー

名刺交換のシーンでは、予期せぬことが起きる場合もあります。名刺交換でイレギュラーがあった場合のマナーについてご説明します。

名刺を忘れてしまった場合

できれば避けたいことですが、長く社会人をやっていれば一度や二度は名刺を忘れてしまうことがあるでしょう。その際、相手側に「名刺を忘れてしまいました」と伝えるのはNGです。「申し訳ございませんが、あいにく名刺を切らしておりまして・・・」などと、忘れた場合でも「切らしている」と伝えるようにしましょう。そのうえで、口頭で会社名、部署名や氏名を名乗ります。

その後は、再訪問する際に名刺を渡すか、郵送するかの対応が必要になります。再訪問の場合は、「先日は名刺をお渡しできず、失礼いたしました」と、ひと言添えて名刺を渡しましょう。郵送の場合は、郵送する旨を伝えたうえで、翌日中にはお詫び状を添えて送るようにしましょう。

相手から先に名刺を差し出されてしまった場合

名刺交換の際は、訪問者から名刺を差し出すのがマナーですが、状況によっては、予期せぬタイミングで相手から名刺を差し出されてしまうことがあります。このような場合は、自分から先に渡すことにこだわって相手を待たせるのではなく、いったん相手の名刺を受け取るようにしましょう。そのうえで自分の名刺を用意して、「申し遅れました」とひと言添えて名刺を渡せばマナー違反にはなりません。

名刺交換のタイミングを逃してしまった場合

途中参加の人がいる場合や、時間が押している場合など、シチュエーションによっては一部の人と名刺交換をするタイミングを逃してしまうケースもあるでしょう。このような場合は、商談や打ち合わせが終わった後に名刺交換を求めても問題はありません。名刺を交換し損ねた人のもとに行き、「恐れ入りますが、お名刺をいただいてもよろしいでしょうか?」などとお願いするのが一般的です。

名刺交換をするときに気を付けたいNG行動

名刺交換の際の「失礼な行為」が原因で、相手の気分を害してしまうケースがあります。以下のような行為にはくれぐれもご注意ください。

財布やポケットから名刺を取り出すのはNG!

名刺入れの名刺が切れたときに備えて、財布やポケットに予備の名刺を忍ばせている人もいると思いますが、だからと言って、財布やポケットから取り出した名刺を直接渡すのはマナー違反です。相手側に「軽々しく扱われている」という印象を与え、関係性が悪くなりかねません。

折れた名刺や汚れた名刺を渡すのは失礼!

折れた名刺や汚れた名刺を渡すのは、相手にとって失礼ですし、仕事に対してルーズで不誠実な印象を与えてしまいます。あなたが「これくらいなら大丈夫」と思っていても、相手は見逃してくれません。「こんな名刺を差し出してくるのは非常識だ」と思われてしまったら、関係構築は難しくなってしまうでしょう。

相手の名刺を忘れて帰るのは論外!

もらった名刺を忘れて帰るのは論外です。そんな人はいないと思われるかもしれませんが、たとえば、会議室の予約時間が過ぎてしまうなどの事情で、すぐに席を立たなければいけないこともあります。このような場合に、名刺を忘れて帰ってしまうケースがあるようです。相手からもらった物を持ち帰らないのは単純に失礼ですし、個人情報を適切に管理できない人だという印象を与え、信用が下がってしまいます。

なお、ここまで解説してきた名刺交換のルールやマナーは、あくまでも日本における話であり、海外ではまた違ったルールやマナーがあります。外国人と名刺交換をする機会がある人は、海外の名刺文化も把握しておきましょう。
海外と日本の名刺文化の違いをエリアごとに徹底比較!具体的な英語の表記方法も紹介

おすすめの名刺管理方法

受け取った名刺は、持ち帰って社内で管理するという流れになります。代表的な名刺管理の方法についてご説明します。

名刺ホルダーや名刺ファイル

名刺ホルダーや名刺ファイル、名刺ボックスなどで管理する方法です。昔ながらのアナログな方法ですが、多くの会社がこのようなファイル類を使って名刺管理をしています。基本的には、時系列で古いものから順にファイリングしていく形になります。

メリット

アナログな名刺管理のメリットは、コストが安く済むことです。名刺ホルダーや名刺ファイルは100円ショップなどでも手に入ります。また、もらった名刺を入れるだけで済むので、あまり手間がかかりません。

デメリット

アナログな名刺管理の場合、検索性が悪いため、目的の名刺を見つけるのに苦労しがちです。50音順にファイリングしていれば少しは探しやすくなりますが、50音順で管理するためには定期的に名刺を並び替える必要があり、余計な労力がかかります。また、「名刺情報を共有しにくい」「枚数が増えるほど保管場所をとる」といったデメリットもあります。

エクセル

Microsoft Excelを使って名刺を管理する方法です。エクセル管理の場合、もらった名刺の情報をエクセルに入力する作業がベースになります。

メリット

エクセルでの名刺管理は、デジタルデータで名刺情報を管理でき、検索性に優れているのが大きなメリットだと言えます。また、50音順での並べ替えや、所在地による絞り込みなども簡単です。社内で名刺情報を共有しやすく、クラウド上で共有していれば、外出先からスマホで閲覧・編集することもできます。

デメリット

名刺情報をエクセルに入力するのに手間と時間がかかりますし、基本的に手作業でおこなうため、ミスが起きる可能性も高くなります。入力代行サービスを利用することもできますが、当然コストがかかります。

名刺管理サービス

名刺管理サービスは、名刺情報をクラウド上で一元管理できるシステムのことで、「名刺管理アプリ」「名刺管理ツール」などと呼ばれることもあります。名刺管理サービスは、名刺管理・整理機能のほか、名刺情報をスキャナやスマホで読み取ってデータ化する機能や、メールの一斉送信などのマーケティング機能など、サービスによって多彩な機能が搭載されています。

メリット

名刺の検索や並び替え、名寄せなど、名刺管理を効率化する様々な機能が搭載されています。また、名刺を撮影・スキャンするだけで自動的にデータ化されるため、入力の手間がかかりません。いつでもどこからでも名刺情報にアクセスできるので、社内での共有もスムーズになります。

デメリット

名刺を撮影・スキャンしたデータから自動で文字認識するサービスの場合、名刺のデザインや書体によっては正確性が低くなります。その場合は、手入力で修正しなければいけません。また、名刺管理サービスは高額な利用料がかかるサービスもあり、コストの負担がネックになるケースもあります。

名刺管理サービスは機能もコストも多岐にわたります。名刺情報をフル活用して、マーケティング力や営業力を強化していきたい企業は、マーケティング機能やSFA機能が充実した名刺管理サービスに投資するのも一つの手です。一方で、「取引先やパートナーとの関係を整理できればいい」という企業には、シンプル&スマートな名刺管理サービス「メイシー(maysee)」がおすすめです。

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「アナログな名刺管理から脱却したい・・・」「エクセルでの名刺管理はうんざり・・・」という企業様は、ぜひメイシーをご利用ください。一度、メイシーを使って名刺管理をしたら、もう以前の方法には戻れないでしょう。

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まとめ

名刺交換には様々なルールやマナーが存在します。自分では正しいと思っている渡し方・受け取り方でも、相手の心象を悪くしてしまうケースがありますので、あらためて名刺交換の基本を確認しておきましょう。

名刺交換で受け取った名刺をきちんと管理することも大切です。本編でも触れたとおり、最近では利便性の高い名刺管理サービスが数多く登場しています。ぜひ、自社に合った名刺管理サービスを導入して、名刺管理を効率化していきましょう。