ビジネスをしていく上で欠かせない名刺の管理をデジタルで行う企業が増えている中、オーソドックスなアナログでの管理をしているケースも見受けられます。
デジタルで名刺管理を行う方法としてはエクセルや名刺管理アプリがあり、情報の活用がしやすいというのがメリット。
しかしオーソドックスなアナログ名刺管理にもメリットはあります。
今回は、アナログな方法での名刺管理を活用するコツやメリットを確認していきましょう。
アナログでの名刺管理術
あらためて、アナログな名刺管理の方法を見ていきましょう。アナログ管理では、優れたグッズを選び、上手に利用するのがコツです。
名刺ボックス
五十音順やジャンル別などに分類して整理するのに適しています。ジャンル別の中でも、五十音の順序にしておくのがおすすめ。
必要なときに取り出しやすいように、インデックスを付けておくのは必須でしょう。
名刺ボックスの中には、手前の両側が外せて前に倒せるタイプがあります。中に整理されている名刺を斜めに倒せるので、名刺の内容を確認しながら探せて便利です。
また名刺ボックスの中にホルダーが入っているタイプは、ホルダーごと取り出して確認できます。ジャンルごとにホルダー分けしておけば、検索もしやすいでしょう。
名刺ホルダー
名刺を獲得した時系列で管理するのに適しています。イベント開催で獲得した大量の名刺を1冊にまとめて管理しておくのも良いでしょう。
ただし、いつ獲得した名刺なのかは忘れがちなので、手帳にメモしておくことをセットにするのがおすすめです。
また名刺ホルダーには、ノート型の他に回転式のものがあります。
デスクの上に置いて、くるくる回しながら名刺を探せるのでスタイリッシュ。使っていると、気分が上がるという声もあります。
回転式は、ホルダーでありながら、五十音順やジャンル別に管理しているケースが多いようです。
ノート
お好みのノートに、獲得した名刺を貼って管理する方法です。利用するノートにもよりますが、もっともコストのかからない名刺管理といえるでしょう。
ノートを使って名刺管理をするメリットは、貼った名刺の横にメモ書きができることがあげられます。
アナログ管理のメリット
アナログな名刺管理をする方法を見てきましたが、アナログ管理のメリットにはどのようなものがあるのか確認しましょう。
デジタル管理が主流になっている昨今ですが、アナログ管理ならではの良さがあるのです。
コストが安い
デジタルで管理する方法では、名刺アプリが人気です、無料のアプリもありますが、セキュリティ面で不安があり、仕事で使うのであれば有料のサービスを利用するケースが多いでしょう。
エクセルを使うとしても、入力スタッフの人件費が必要になります。
アナログな方法で管理するのであれば、収納グッズを購入する程度のコストで済むので、名刺管理にかかるコストが安く済むというのがメリットです。
また、デジタル管理するために名刺の読み取りに使うOCR機能は、文字を誤認することがあります。結局、人力による修正作業が必要になるのなら、紙のままの名刺を保管しておいたほうがコストもかからず、有効活用できるという考え方もあるでしょう。
直感的に管理できる
アナログ管理の大きなメリットは、営業パーソンとして培ったカンを活かせることです。
名刺交換をしたとき、あるいは商談の中で直感的に「ここにアプローチしたら有効」とカンが働くことがあったら、後からでもわかるように管理しておけます。
メモ書きを残しておくのも効果的でしょう。
また、五十音順やジャンル別にこだわらず、オリジナルな順序で仕分けたり、優先順位が高い名刺を取り出しやすいように分けておいたりすることもできます。
アナログ管理のデメリット
では、デジタル管理と比べた際のアナログ管理のデメリットをあげてみましょう。
検索に時間がかかる
デジタル管理のメリットとして、検索文字やワードを入れただけでお目当ての名刺を取り出せるというものがあります。
デジタル管理に比べると、いくらわかりやすく管理していたとしたとしても、アナログ管理のほうが探す時間がかかってしまうということがあるでしょう。
情報共有ができない
アナログ管理では名刺を各々の営業パーソンのデスクや引き出しの中に保管されることが多いため、チーム内での情報共有が難しいということがあります。
誰でも見られるように保管しておくことがデメリット解消のカギになりますが、誰にでもわかりやすい管理をすることで、各々のカンを活かした管理術が発揮しづらいという問題も出てくるかもしれません。
外出先から確認できない
デジタル管理では名刺情報はクラウド上に保存されるため、外出先からも確認できるのがメリットです。
しかしアナログ管理は現物の名刺で管理するため、外出先からは確認できないというのがデメリットになります。
保管スペースが必要
ボックスやホルダーなどを使うアナログ管理では、どうしても名刺の保管スペースを確保しなくてはならないでしょう。
デジタル管理をすれば、名刺保管の空いたスペースをビジネスの他の用途に有効活用できます。
管理しづらい
並べ替えがしたいとき、デジタル管理なら入力するだけで自動的に管理ができますが、アナログ管理では手作業になるため、名刺を入れ替えるのに手間がかかります。
また保管場所を移動するのにも、名刺が多ければ多いほど重たくなり手間取るでしょう。
デメリットを無くすには
上記のように、デジタル管理と比べると、アナログ管理にはデメリットが目立ってしまいます。
慣れたアナログ管理にも良さはあるとはいえ、ビジネス効率が落ちてしまうのでは問題です。
アナログ管理のメリットを活かしながら、デメリットを無くしていく方法を工夫することが必要になるでしょう。
必要な名刺を取り出しづらいというデメリットは、管理の仕方を工夫することで解決できるかもしれません。
コストの面については、アナログでも管理するのに取られる時間をビジネスに充てられることを考えると、結果的にデジタル管理のほうが安くなる可能性もあります。
デメリット面が目立つアナログ管理ですが、大事なのはビジネスを展開していくのに獲得した名刺を活かすこと。
慣れているアナログ管理のほうが仕事しやすく、名刺情報を活かしていけるということなら、慣れない管理方法を試してみる必要はないかもしれません。試す時間やコストが無駄になってしまうからです。
しかし、名刺管理の効率化を検討するのであれば、いっぺんに変更するのでなく、少しずつデジタル管理を試してみる方法もあります。
例えば手元で管理したい名刺だけピックアップしてアナログ管理にして、残りの名刺はデジタル管理にするという方法もおすすめです。
名刺管理をビジネス展開に活かす
名刺をアナログ管理するコツは、収納グッズを工夫すること。ボックスは五十音別やジャンル別、ホルダーは時系列で管理するのに適しています。またノートに貼って管理する方法では、メモ書きを添えられるでしょう。
アナログ管理のメリットは、コストが安くて済むことです。デジタル管理の主流である名刺管理サービスは、セキュリティ面を考えて有料サービスを使うことになるでしょう。
またアナログ管理では、各々の営業パーソンの直感で管理できるのもメリットです。
デジタル管理と比べた場合のアナログ管理のデメリットは、検索に時間がかかることや情報共有ができないこと、外出先から確認できないことや保管スペースの確保、整理に手間がかかることなどです。
デメリットが目立ってしまうアナログ管理ですが、慣れているアナログ管理は手放しがたいこともあるでしょう。
大事なのは名刺をビジネスに有効活用すること。アナログ管理が効率的であるなら、管理方法を変える必要はありません。しかしデジタル管理も検討しているのなら、手元に置いておきたい名刺だけ仕分けて、残りはデジタル管理にすることも一案です。
現在数多くある名刺管理アプリの中には、データ化したい名刺を郵送するだけでデータ化し、名刺管理アプリに反映させるサービスもあります。
そういった名刺管理アプリには、Zoho CRMやmisocaなどと連携できるものもあるため、さらなる名刺情報の活用が可能です。
アナログでの名刺管理を続けながら必要分のみ郵送でデータ化すれば、手間も掛からず名刺管理アプリの活用をスタートできますのでぜひ検討してみてください。