
名刺をつくるとき、多くの会社では名刺印刷の専門業者に発注していると思います。ですが、社内でエクセル(Excel)を使って名刺を作成することも可能です。名刺を切らしてしまい、急ぎで数枚必要なケースなどは、エクセルでぱぱっと作成できると助かります。今回は、エクセルを使った名刺の作成手順などについて解説していきます。
エクセル(Excel)で名刺を作成する手順・方法
エクセルで名刺を作成する手順を簡単にご説明します。
※Microsoft Excelのバージョンによって手順・方法が異なる場合があります。
エクセルで名刺作成① テンプレートの選択
エクセルで名刺を作成するときは、まず名刺のテンプレート設定をおこないます。「ファイル」→「テンプレートから新規作成」を選び、検索窓で「名刺」を検索します。名刺サイズのバレンタインカードのテンプレートが一覧で表示されるため、使用するテンプレートを選びます。
エクセルで名刺作成② サイズの設定
一般的な名刺のサイズは「55mm × 91mm」です。これをエクセルのピクセルに換算すると「約42.38 × 約156」になります。そのため、エクセルの列の幅を約42.38に、高さを約156に設定します。
エクセルで名刺作成③ 情報の入力・レイアウト
編集画面で名刺情報を入力・レイアウトします。通常はテキストボックスを使用して、会社名、部署名、氏名、住所、電話番号、メールアドレスなどを入力します。会社のロゴなどを挿入する場合は、「挿入」→「図」から画像ファイルを選択してレイアウトします。なお、通常はA4の用紙に10枚分の名刺が整列しているので、1枚分の入力・レイアウトが終わったら、残り9枚分の枠にコピー&ペーストします。
エクセルで名刺作成④ 印刷・裁断
プリンタに名刺用の用紙をセットして印刷します。上述のとおり、通常はA4用紙に10枚分が印刷されるため、裁断して完成となります。
エクセルで名刺を作成するメリット
エクセルでの名刺作成には以下のようなメリットがあります。
すぐに名刺を用意できる
名刺印刷の専門業者に発注する場合、印刷された名刺が手元に届くまでには数日かかります。短納期に対応している業者もありますが、急ぎの場合は特急料金がかかるのが一般的です。
一方、エクセルは多くの会社で日常的に使われているソフトなので、慣れている人なら簡単に短時間で作成でき、会社のプリンタですぐに印刷できます。たとえば、「午後から商談があるのに名刺が切れていた・・・」という場合なども、午前中にエクセルで名刺を作成・印刷して、そのまま持っていくことができます。このように、すぐに名刺を用意できるのはエクセルを使う大きなメリットだと言えるでしょう。
少量の名刺も作成できる
多くの名刺印刷業者は、ボリュームディスカウントが効く料金体系になっています。大量に発注すれば安くなりますが、少量の場合は割高になるのが一般的です。また、最低発注枚数を100枚や200枚に設定している業者も少なくありません。
一方、エクセルであれば10枚、20枚など少量の名刺でも作成できます。たとえば、「業者に発注しているけど納期が少し先なので、とりあえず数日分の名刺が欲しい」「近々、部署異動があるので今名刺を発注するとコストが無駄になる。部署異動までのつなぎで使う名刺が欲しい」といった場合に便利です。
エクセルで名刺を作成するデメリット・注意点
エクセルでの名刺作成には以下のようなデメリット・注意点があります。
オリジナリティを出しにくい
エクセルで使える名刺のテンプレートはバリエーションが限られており、デザインの専門ソフトで作成する場合に比べると表現の幅は狭くなります。そのため、デザイン的にオリジナリティに欠ける名刺になりがちです。
必ずしもコストが安くなるとは限らない
多くの会社はすでにエクセルを使っていると思いますので、ソフト代は実質無料です。しかし、エクセルで名刺を作成するためには、名刺専用の用紙を購入する必要があります。加えて、裁断も自分でおこなう必要があります。名刺専用の用紙はミシン目が付いたものもありますが、断面がきれいにならないことがあります。断面をきれいにするには裁断機を使ったほうが良いので、裁断機がない場合は購入しなければいけません。必ずしもコストが安くなるとは限らない、ということは認識しておくべきでしょう。
エクセルなら名刺管理も可能!
エクセルは表計算ソフトであり、どちらかと言えば名刺の作成より名刺の管理に向いています。名刺に記載されている会社名、部署名、役職名、氏名、住所、電話番号、メールアドレスなどの情報を入力して、必要な項目を抽出したり並び替えたりといった使い方ができます。
ですが、エクセルでの名刺管理は入力の手間がかかるのが最大のデメリットであり、「従業員がなかなか入力してくれない」「入力ミスが多い」といった事情から、結局、全社レベルでの名刺管理が定着しない会社も少なくないようです。
エクセルよりも効率的に名刺を管理したいなら、シンプル&安価な名刺管理システム「メイシー(maysee)」がおすすめです。メイシーは、アカウント数無制限で月額2,178円(税別)という業界最低価格で名刺管理ができ、紙の名刺のデータ化にも対応しています。たまった名刺を送付するか、スキャンしてアップロードするか、スマホアプリで撮影して送信すれば、メイシーのスタッフが正確に名刺情報をデータ化します。また、名刺のCSVデータをお持ちであれば、メイシーにインポートすることも可能です。
コスト的にも労力的にも負担が少なく、使い勝手の良いシステムなので名刺管理が定着するはずです。興味のある方は以下から詳細をご確認ください。
ワード(Word)で名刺を作成する手順・方法
エクセルと同じように、ワード(Word)で名刺を作成することもできます。ワードのほうが使い慣れているという方も多いと思いますので、ワードでの名刺作成方法にも触れておきます。
※Microsoft Wordのバージョンによって手順・方法が異なる場合があります。
ワードで名刺作成① 用紙の設定
Wordを開いて「差し込み文書」→「ラベル」を選択すると、宛名ラベル作成の画面が表示されます。「オプション」を開いて、使用する用紙のメーカー(製造元)と製品番号を選択します。
ワードで名刺作成② 情報の入力・レイアウト
宛名ラベル作成の画面で「新規文書」を選択すると名刺の枠線が表示されるため、会社名、部署名、氏名、メールアドレスなどの名刺情報を入力します。会社のロゴなどを挿入する場合は、「挿入」→「図」から画像ファイルを選択してレイアウトします。エクセルの場合と同様に、通常はA4の用紙に10枚分の名刺が整列しているので、1枚分の入力・レイアウトが終わったら、残り9枚分の枠にコピー&ペーストします。
ワードで名刺作成③ 印刷・裁断
プリンタに名刺用の用紙をセットして印刷します。上述のとおり、通常はA4用紙に10枚分が印刷されます。ミシン目のある用紙であればミシン目に沿って切り離し、ミシン目のない用紙であれば裁断機を使って裁断します。
まとめ
今回、エクセルやワードでも名刺を作成できることをお伝えしましたが、デザインに凝ったり、オリジナリティを出したりするという点では力不足です。名刺は情報を伝えるだけでなく、初対面の相手の印象を左右するツールでもあります。個人や会社のブランディングを高めたいのであれば、専門の名刺印刷業者に発注したほうが良いでしょう。
では、頂いた名刺はどのように管理すれば良いのか?についてはこちらの記事が参考になります。