名刺管理で悩みがち、「使える名刺」と「使わない名刺」の仕分けはどうする?

気がついたら増えている名刺の数。自分なりに名刺管理をしてきたつもりでも、そろそろ収拾のつかなくなってきた大量の名刺を整理しなおさなくてはいけないと、思っている人もいるのではないでしょうか。頭の片隅にチラつきながらも「なにから手をつけたものか…」と、後回しにしてしまうこともあるかと思います。

名刺はビジネスを展開していくうえで重要なもの。量が多くなるほどに、効率的な管理方法が問われてきます。

しかし、いざ名刺管理をしようとしても、どこから手を付けて良いのか迷ってしまいます。そこでこのコラムでは、名刺の効率的な管理方法をお伝えします。

名刺管理の目的とは

優秀なビジネスパーソンほど、名刺を大切に扱い、上手に管理しています。なぜなら名刺は、ビジネスをスタートさせ成功に導くためのベースとなる大事なものだと考えているからです。

ビジネスの場で初めて顔を合わせるときには、必ず名刺交換をします。あなたは名刺の裏、あるいは余白に相手の情報をメモ書きし、名刺を保管しているのではないでしょうか。

名刺を交換した相手は、大きく分けて2通り。顧客になるか、手を組んでビジネスを展開していくかです。しかし「この商品に興味を示してくれそうだ」「あの会社なら、この件についての知識が豊富そうだ」などと、肝心なときに相手のことを思い出せないなら、名刺管理をうまくこなせているとはいえません。

日にちが経っても相手のことが思い出せるように、わかりやすくメモを残しておくのは良い方法です。ビジネスに活用できる名刺管理をするためには、それらの人力による情報からも、名刺をスピーディーに取り出せる状態にしておくこと。必要な結果が出せる名刺管理が求められています。

名刺管理をする目的は、今後のビジネス展開に有効活用していくことです。よって、名刺から仕事に活かせる人脈作りができて初めて、優れた名刺管理ができているといえるでしょう。

「使える名刺」と「使わない名刺」に仕分ける

膨大な数になってしまった名刺をビジネスで活用できるよう最適化するためには、名刺を仕分けることから始めましょう。整理のコツは、まず「使える名刺」と「使えない名刺」に仕分けること。

手元にある名刺のすべてが活用できるとは限らないためです。この仕分けをするだけでも、名刺の整理がぐんとやりやすくなりますよ。とはいえ「なにを基準に仕分けたらいいのだろう」と迷う方のために、わかりやすく説明するので参考にしてください。

使える名刺
頻繁に連絡をする機会がある、取り引き継続中である人物、企業のものは、使える名刺として仕分けましょう。今は接点がないけれど、今後ビジネスチャンスが見込める人物のものも使える名刺です。

また名刺交換をしただけであっても、良い意味で強く印象に残っている人物のものも保管対象。ビジネス的なカンが働いて、今後のビジネスに関係してくる人物と判断した可能性があるからです。名刺をもらったときの自分のメモ書きも確認しながら、使える名刺をピックアップしていきましょう。

使えない名刺
もらってから数年が経ったけれど一度も連絡を取っておらず、特に印象に残っていない人物のものは、すぐには使わない使用頻度の低い名刺として仕分けましょう。また、記憶をたどってみても思い出せない、誰からもらったかわからないものも、使用頻度の低い名刺です。

使用頻度が低い名刺はデータ化する優先度が低いので、全ての整理が終わってから見込み顧客リストとしても活用できるよう、すぐに捨ててしまわずに取っておきましょう。

初めに全体を重要な名刺と、その他の名刺に分類して、どちらにも入らない、すなわちそれくらい覚えていないものは使えない名刺に仕分ける方法もあります。

接点はあるけれど、すでに所属や役職が変わっている情報が古いものは、できれば情報が更新された名刺を新たにもらうほうが良いでしょう。名刺管理するものは、最新の情報である必要があるからです。古いものは使えない名刺に、新しいものを使える名刺に仕分けます。

仕分けた名刺の管理方法

さて、次にやるべきなのは仕分けた「使える名刺」をもっと活用していけるように名刺管理をすることです。また「使えない名刺」は処分してしまっていいのかも迷うところでしょう。

はじめにアナログとデジタルそれぞれの「使える名刺」の管理方法、続いて使えない名刺の扱い方について説明します。

アナログな管理方法
アナログな名刺管理ツールとしてポピュラーなのは、名刺ホルダー。回転式、ファイル式、ケース式などがあり、それぞれ良さがあります。

回転式の名刺ホルダーはデスクの上に置いておけば、作業をしながら片手で回転させて目的の名刺を取り出すことができて便利です。

ファイル式はもらった順に入れておけば、時系列で名刺を整理しておくことが可能。ただ時系列ではない方法で名刺管理をしたくなった場合には、入れ替えに手間がかかるでしょう。

ケース式は任意の仕切りを作り、名刺を取りやすく整理ができます。しかし同じ仕切りの中で1枚の名刺を探すのに時間がかかるのがデメリットです。

デジタルな管理方法
デジタルで名刺管理をすると、複数の人と情報共有ができるというメリットがあります。また任意の並べ替えや、検索ワードで素早くピックアップすることも可能です。

デジタルで名刺管理をするためには、名刺スキャナを使う方法があります。大量にたまってしまった名刺でも一括処理。名刺にある情報をテキストデータに変換して、管理しやすくします。

また枚数が少なければ、スマホのアプリを利用する方法が手軽で簡単。スマホのカメラ機能を使う方法で、名刺スキャナと同じように名刺の情報をテキストデータ化します。

ただしこれらのデジタル処理は、機械による読み取りなので、誤りが無いとはいえません。間違ったデータのまま保存しておいて、使うときに取り出すことができないのでは問題でしょう。そのため、間違いなくテキストデータ化されているかどうか、人間が確認作業をしなくてはならないのがデメリットです。

大量の名刺をスキャンし、目視確認するには時間がかかりすぎるため、一気にデジタル管理へ移行する場合は、郵送するだけで人力で名刺の情報を入力してくれるサービスの検討をすると良いでしょう。

使えない名刺は処分する?
「使えない名刺」に仕分けたものを、どうするかは迷うところですよね。使えないからといって、すぐに処分してしまっても構わないものなのか、悩みます。

アナログな管理をするなら、仕分けた使える名刺だけを整理して、使えない名刺は処分することになります。名刺には個人情報が含まれているので、処分するときは慎重に。シュレッダーにかけて処分するのが望ましいでしょう。

デジタルな方法で管理をする場合は、使わない名刺に仕分けたものでも、処分するのが不安であれば、スマホのOCRアプリでテキストデータ化しておくのがおすすめ。今後使わない確率が高いとしても、データだけは残して、名刺自体は処分するようにしましょう。

名刺管理をしてくれるサービスの利用を検討する

上記のように、デジタルデータ化すれば名刺管理も簡単なのですが、人間による修正が必要なのが面倒なところです。そこで修正作業を行ってくれるサービスの利用も考えてみましょう。

読み取ったデータを送って処理をしてもらうこともできますし、希望であれば、名刺のスキャンから行ってくれます。修正入力に慣れたオペレーターが対応するので、スピーディーで正確に仕上げてくれますよ。

名刺を活かすのは管理方法次第です

仕事に忙殺され、いつの間にか増えてしまっている名刺。手元にある名刺には計り知れないビジネスのチャンスが詰まっているため、漠然と保管しているだけなのは、大変もったいないことです。

名刺を単なるコレクションにしないためにも、名刺の管理方法を見直してみませんか?第一歩は、使える名刺と使えない名刺に仕分けること。そして、それぞれを最適な方法で管理しましょう。使えない名刺として仕分けたものでも、データとして残しておけば安心です。

ビジネスに活かせる名刺管理をし、名刺から始まる展開を最大限に広げていきましょう。