リードとは?その定義と獲得方法、購買まで繋げるプロセスを解説!

リードは「見込み客」と訳されるのが一般的です。しかし、見込み客と言っても様々なフェーズの人がいるため、画一的に「リード=見込み客」と捉えていると、精度の高いマーケティング施策・営業施策はできません。今回は、リードの種類やリードを獲得する方法・育成する方法などについて解説していきます。

リードとは?

リードとは、将来的に顧客になる可能性のある「見込み客」のことであり、通常は以下の2点を満たしている人のことを言います。

・自社の商品・サービスに関心を示している
・名刺交換やWebサイトからの問い合わせなどで接点を持っており、直接アプローチすることができる

自社の商品・サービスに興味を持っている人でも、連絡先を知らなければ直接アプローチすることができないのでリードとは言えません。たとえば、アパレルショップで洋服を試着している人はその洋服に興味を持っていますが、連絡先を知らなければリードとは言えず、「潜在顧客」という位置付けになります。一方、何らかのきっかけで連絡先を知っていても、自社の商品・サービスに関心を持っていない人はリードにはなりません。

リードの分類は4つ

ひと言で「リード」と言っても、興味・関心の度合いは人によって異なります。的確なマーケティング施策・営業施策を講じるためには、そのリードが、購買に至る道のりにおいて「今どの位置にいるのか?」を把握しなければいけません。リードは、その興味・関心の度合いによって以下の4つに分類されるのが一般的です。

MQL

MQL(Marketing Qualified Lead)とは、マーケティング活動から発生したリードであり、マーケティング部門が営業部門(インサイドセールス)に引き渡すべきだと判断したリードのことを言います。MQLは比較検討を始めたばかりのリードであり、購買というゴールから見るとまだ遠い位置にいます。ニーズが明確になっていなかったり、予算が決まっていなかったりするため、購買に至るまでに時間がかかりがちなのが特徴です。

TQL

TQL(Teleprospecting Qualified Leads)は、営業部門(インサイドセールス)が電話などでフォローすべきリードのことです。TQLに対しては、インサイドセールスのみで成約を目指す場合もありますし、フィールドセールスに引き渡して訪問営業につなげる場合もあります。

インサイドセールスについては以下の記事で詳しく解説しています。

SAL

SAL(Sales Accepted Leads)は、インサイドセールスからフィールドセールスに引き渡されたリードのことです。フィールドセールスが動いて成約を目指す、比較的、購買意欲の高いリードだと言えます。

SQL

SQL(Sales Qualified Lead)は、営業活動から生み出されたリードのことです。たとえば、具体的な条件で見積もりを出しているような引き合いはSQLに当たります。SQLはニーズが顕在化しており、予算や導入時期が明確になっているなど、購買意欲が高い状態にあります。リードの発生から成約までの期間が短いのがSQLの特徴で、初回の商談後、即成約に至るケースもあります。

リードを獲得する方法

リードを獲得するための方法は様々ですが、大きく「オンラインの施策」と「オフラインの施策」に分けることができます。

オンラインでのリード獲得方法

コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングとは、自社メディアなどを使って潜在顧客に有益な情報コンテンツを発信することで見込み客へと育成する手法です。基本的には検索ユーザーを対象としているため、同時にSEO対策(検索エンジン最適化)もおこないます。SEO対策によってコンテンツの露出が増えるほど、潜在顧客の流入が増加してリードの獲得率も高まっていきます。

Web広告

近年、多様化が進むWeb広告ですが、代表的なものとしてはリスティング広告や動画広告、ディスプレイ広告、SNS広告などが挙げられます。Web広告は細かいターゲティングができるため、ピンポイントで求めるリードを獲得することができます。一定のコストはかかりますが、短期間で多くのリードを獲得したいときに向いています。

ウェビナー

コロナ禍で密が避けられるようになったことで、従来のセミナーに代わって一般的になっているのがウェビナーです。ウェビナーとは、オンラインで開催されるウェブセミナーのこと。オフラインでおこなわれる従来のセミナーに比べるとリードの質が下がると言われていますが、距離の制約を受けず、全国どこからでも参加者を募ることができるため、幅広いリードの獲得につながります。

SNSマーケティング

TwitterやInstagram、FacebookやLINEなどのSNSを活用したマーケティングです。ビジネスにおいてもSNSの活用が進む今、注目度が高まっているマーケティング施策であり、リアルタイム性や拡散力に優れているのが特徴です。自社のターゲット層の利用率が高いSNSを選択して、有益な情報を発信することでリードの獲得につながります。

オフラインでのリード獲得方法

セミナー・説明会

リードを獲得する手法として、昔からお馴染みなのがセミナーや説明会の開催です。自社の商品・サービスに関心を持つ人を集め、より深い情報提供をおこない、終了後にアンケート回収や名刺交換をすることでリードを獲得します。

展示会

展示会への出展も、リード獲得のための有効な機会になります。特に、実際に商品を手に取ってもらいたいときや、デモンストレーションをしたいときなどは展示会が効果的です。自社商品についての理解を深めてもらうことができ、名刺交換やアンケートによってリードを獲得することができます。

オフライン広告

オフラインの広告としては、駅や電車、バスやタクシーなどの交通広告のほか、街頭の看板やデジタルサイネージ、チラシやリーフレットなどがあります。他の施策と組み合わせることでリード獲得につなげることができます。特にBtoB商材でよく使われるのがタクシー広告で、最近は小型のデジタルサイネージで動画広告を流す形が主流になっています。タクシーは富裕層の利用が多いことから、決済者へのアプローチに効果的だと言われます。

リードを獲得するために大事なポイント

効率的にリードを獲得するためには、以下の3点を意識することが大切です。

母数を増やす

リードは質も重要ですが、ある程度の母数がなければインパクトのある効果は得られません。リードを獲得したら、そのリードがとった行動を踏まえて興味・関心を高め、購買へと導いていくわけですが、一定以上のリードを確保していないと最終的に購買に結びつくリードも少なくなってしまいます。様々なマーケティング施策を駆使して、できるだけ多くのリードを獲得するようにしましょう。

CTAの種類を増やす

CTA(Call to Action)とは「行動喚起」と訳される概念で、Webサイトの訪問者を特定の行動に誘導するための仕掛けのことです。問い合わせや資料請求のためのボタンやバナーがCTAに当たります。

たとえば、Webサイトに「個別相談の申込み」というCTAしかない場合、ユーザーにとっては行動を起こすハードルが高くなります。もちろん、個別相談を申し込む人は購買意欲の高い人だと言えますが、リードを獲得するという意味では効果的ではありません。効率的に多くのリードを獲得するためにはCTAの種類を増やすことが重要です。メルマガ会員登録やホワイトペーパーのダウンロード、サンプル送付やLINEでの友達登録など、ハードルの低いCTAをいくつか設けることで、よりリードを獲得しやすくなります。

Webサイトへの再訪を促す

初めてWebサイトに訪れたユーザーが、そこで資料請求や問い合わせなどのアクションを起こすケースは稀です。特にBtoB商材では、ユーザーがアクションを起こすまでには複数回、Webサイトに訪れることがほとんどです。そうであるならば、多くのリードを獲得するためには、いかにWebサイトに再訪してもらうかがポイントになってきます。

ユーザーの再訪を促すのに効果的なのが、リターゲティング広告です。リターゲティング広告は自社のWebサイトに訪れたことがあるユーザーの行動を追跡し、他サイトを見ているときにも自社の広告を表示させる広告手法です。一度離脱したユーザーに自社商品のことを思い出させ、自社サイトに引き戻すのに効果を発揮します。

リードを集め、育成するデマンドジェネレーション

リードを集め、リードの購買意欲を高めていく活動を「デマンドジェネレーション」と言います。デマンドジェネレーションは、「リードジェネレーション」「リードナーチャリング」「リードクオリフィケーション」という3つの段階に分けられます。

リードジェネレーション

リードジェネレーションとは、見込み客を獲得する活動のことです。自社の商品・サービスを知ってもらうことで、リードを集めていきます。上述のように、Web広告やウェビナーなどオンラインでリードを集める方法と、展示会や交通広告などオフラインでリードを集める方法があります。

リードナーチャリング

リードナーチャリングとは、見込み客を育成する活動のことです。リードジェネレーションで集めた見込み客は、自社の商品・サービスに関心を持っていますが、まだ購買意欲が高い状態とは言えません。獲得したリードとの信頼関係を構築し、興味・関心をさらに高めていく活動がリードナーチャリングです。具体的な活動としては、電話やメールによるインサイドセールスや、セミナー・説明会などが挙げられます。

リードクオリフィケーション

リードクオリフィケーションとは、見込み客を選別する活動のことです。リードナーチャリングで育成したリードのなかから成約の可能性が高そうなリードを選別し、営業部門に引き渡します。

リードの選別は、スコアリングによっておこなうのが一般的です。スコアリングとは、たとえば「Webサイトに3回訪れたら◯点」「メルマガを開封したら◯点」「セミナーに参加したら◯点」というようにリードが起こした行動に点数を付けて評価することです。後述するMAツールを用いることで、リードのスコアリングを自動化することができます。

リードの獲得に効果的なツール・システム

リードを獲得するのに役立つツール・システムとして、よく利用されているのが以下の3つです。

MAツール

MAとは「マーケティングオートメーション」の略で、マーケティング活動を自動化することを言います。MAツールを導入することで、リードの獲得や育成、スコアリングやアプローチなどのマーケティング活動を効率的におこなうことができます。

営業リスト作成ツール

営業リスト作成ツールとは、顧客になりうるリードの情報を収集して、営業リストを作成できるツールのことです。データベースやWeb上から企業情報を自動的に収集するため、アナログな方法に比べると精度の高いリストを短時間で作成することができます。

ウェビナー運営ツール

ウェビナー運営ツールとは、文字どおり、ウェビナーの運営を支援してくれるツールのことです。ウェビナーに参加するユーザーに情報を入力してもらうことで、リードが蓄積されていきます。ウェビナーだけでなく、オフラインのセミナーに対応したツールもあります。

まとめ

リードを育成して営業案件化していくためには、大前提として、獲得したリードの情報を管理できている必要があります。しかし、リードの情報をきちんと管理できている会社は少なく、特に管理がずさんになっているのが名刺情報です。営業担当が名刺入れやデスクの引き出しに入れっぱなしにしていたり、個人でファイリングしていたりと、組織レベルで名刺を管理できている会社は多くはありません。

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