MA(マーケティングオートメーション)とは?導入メリットや注意点を解説

MA(マーケティングオートメーション)とは?導入メリットや注意点を解説

MA(マーケティングオートメーション)とは、マーケティング活動を自動化することです。リード(見込み顧客)の関心レベルに合わせて効率的なマーケティング施策ができることから、近年はMAを導入する企業が増えています。今回は、MAが注目される背景や主な機能、導入するメリットや導入時のポイントなどについて解説していきます。

MA(マーケティングオートメーション)とは?

MAとは、Marketing Automation(マーケティングオートメーション)の略であり、企業のマーケティング活動を自動化・仕組み化することを言います。この概念そのものを「MA」と言い、MAを支援するシステムを「MAツール」と言うのが一般的です。

MAを導入することで、リード(見込み顧客)の情報を一元管理できるだけでなく、リードを育成し、購買意欲の高いリードを抽出して営業部門に引き渡すところまでを半ば自動的におこなうことができます。リードの関心レベルに合わせて、より効率的・効果的なマーケティング施策ができることから、近年はMAを導入する企業が増えています。

MAが注目される背景

MAへの注目が高まっている背景として大きいのが、消費者の購買行動の変化にともなうマーケティングの変化です。従来、企業のマーケティング活動は、テレビCMや新聞広告などのマスマーケティングが主流でした。また、チラシの配布やテレマーケティングなど、一方通行の施策で顧客を獲得するのが当たり前でした。

しかし、インターネットが普及し、誰もがスマートフォンを持つようになったことで消費者の購買行動は大きく変わりました。消費者は自ら欲しいものを探し、自ら情報収集して、自ら商品・サービスの価値を判断するようになりました。また、企業側も個々の消費者の購買行動や嗜好をデータとして収集・蓄積できるようになりました。このような変化によって、「One to Oneマーケティング」という新しいマーケティング手法が主流になりつつあります。

One to Oneマーケティングとは、一人ひとりの消費者のニーズに合わせて最適なコミュニケーション、アプローチをおこなうマーケティング手法のことですが、このOne to Oneマーケティングをおこなううえで強力な推進役になるのがMAです。

MAツールでできること・機能

One to Oneマーケティングの本質は、個々の消費者が求めるタイミングで求める情報を提供することです。MAツールを導入することで、このような活動を半ば自動的に進めることができるようになります。一般的なMAツールの機能としては、以下の4つが挙げられます。

MAの機能① リードの獲得(リードジェネレーション)

リードジェネレーションとは、リードを獲得する活動のことです。MAツールを導入することで、将来的に顧客になる可能性を秘めたリードを効率的に獲得することができます。MAツールによるリードジェネレーションの例は以下のとおりです。

・自社サイトに訪れたユーザーを、遷移元ページの内容に合わせて最適なページへ誘導する

・自社サイトに訪れたユーザーにプッシュ通知を送信して再訪問を促す

MAの機能② リードの管理

MAツールを導入すれば、リードジェネレーションによって獲得したリードの情報が自動的にデータベースに登録されます。このようなリードの情報を必要に応じて更新したり、セグメンテーションやタグ付けをしたりしながら運用していきます。MAツールによるリード管理の例は以下のとおりです。

・自社サイトに設置したフォームから送信された情報をデータベースに登録する

・データベースに登録されたリードのなかから適切なリードを抽出し、メルマガの送信リストを作成する

MAの機能③ リードの育成(リードナーチャリング)

リードナーチャリングとは、リードを育成する活動のことです。メルマガや電話、プッシュ通知やリターゲティング広告などを活用して、リードの購買意欲を高めていきます。MAツールを導入すれば、リードの属性や嗜好、関心レベルなどの情報を統合的に管理できるので、必要なタイミングで最適なコミュニケーションを図ることができます。MAツールによるリードナーチャリングの例は以下のとおりです。

・情報収集段階のリードに、他社商品との比較表を掲載したメルマガを配信する

・リードの行動履歴に合わせて最適なイベント情報を案内する

MAの機能④ リードの選別(リードクオリフィケーション)

リードクオリフィケーションとは、リードを選別することです。数多くのリードのなかから購買意欲の高いリードを絞り込み、営業部門に引き渡します。MAツールでは通常、「スコアリング」という機能によってリードクオリフィケーションをおこないます。スコアリングとは、たとえば「自社サイトに1週間以内に3回訪れたら◯点」「このホワイトペーパーをダウンロードしたら◯点」というようにリードが起こした行動に点数を付けて評価することです。MAツールによるリードクオリフィケーションの例は以下のとおりです。

・オンラインセミナーに2回参加したリードは購買意欲が高いと判断する

・2日続けて価格表ページにアクセスしたリードの情報を営業部門に通知する

・合計スコアが◯点を超えたリードを営業部門にパスする

MAツールを導入するメリット

MAツールを導入する主なメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

生産性向上につながる

One to Oneマーケティングをすべて人力でおこなっていたら、膨大な労力と時間がかかります。リードが増えれば増えるほど、マンパワーでは対応できなくなっていくでしょう。

MAツールを導入することで多くのマーケティング活動を自動化できるため、マーケティング担当者の負担が軽減して作業効率が上がります。これまで手の回らなかった業務に注力できるようになるので、生産性の向上も期待できます。

顧客エンゲージメントが高まる

MAツールを導入することで、精度の高いOne to Oneマーケティングを実現できるようになります。一人ひとりのリードのニーズを的確に把握して、よりパーソナライズされた情報を発信できるのはMAツールの大きなメリットだと言えるでしょう。「ちょうどそれを知りたいと思っていた」「自分のために有益な情報を提供してくれる」といった体験をしたリードは、その企業のことを信頼するようになるため、顧客エンゲージメントの向上が期待できます。

売上アップにつながる

MAツールを導入することで、リードの獲得から育成・選別に至るまでの一連の流れをフォローできるようになるため、リードとの関係性を維持でき、顧客の取りこぼしが少なくなります。また、一人ひとりのリードの嗜好や関心度合いに合わせて最適なアプローチができるため、購買・成約へと導ける可能性が高くなります。PDCAを回して施策の精度を高めていければ、売上アップにつながっていくでしょう。

CRMとは

CRMは、Customer Relationship Management(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)の略であり、「顧客関係管理」と訳されるのが一般的です。顧客との関係性を長期的に深めていく概念のことを言います。

CRMとMAは混同されがちですが、MAとの違いとしてよく言われるのがカバーする領域や、それを活用する部門です。MAがリードの獲得・育成をカバーするのに対し、CRMは顧客との関係維持をカバーするのが特徴で、優良顧客化によるLTVの向上を主な目的としています。このような特徴の違いがあるため、MAツールは主にマーケティング部門が活用し、CRMツールは主に営業サポートやカスタマーサポートが活用します。

SFAとは

SFAとは、Sales Force Automation(セールス・フォース・オートメーション)の略であり、「営業支援システム」と訳されるのが一般的です。システムを活用して営業活動を支援するもので、営業プロセスや商談の内容などを可視化して管理・共有することで営業活動を効率化します。

SFAもMAと混同されがちですが、やはり、カバーする領域やそれを活用する部門が異なります。MAがリードの獲得・育成をカバーするのに対し、SFAは商談から成約に至るまでの営業活動をカバーします。リード(見込み顧客)を顧客へと変えるために力を発揮するのがSFAであり、当然、それを活用するのは営業部門になります。

SFAについては以下の記事でも詳しく解説しています。
SFA(営業支援システム・ツール)とは?特徴や機能、導入メリットを徹底解説

MAツールの導入手順

MAツールの導入手順を簡単にご説明します。

①MAツールの選定

コンセプトや特徴が異なる様々なMAツールが登場していますので、機能やコストを踏まえ、自社に最適なMAツールを選定します。

②MAツールの導入

ベンダーと契約を交わし、MAツールの導入作業をおこないます。ほとんどのMAツールはクラウド型で提供されているため、アカウントを発行すればすぐに利用できます。

③初期設定

MAツールの運用に際しては初期設定が必要です。Webサイト上の行動を追跡するトラッキングの設定や、メールを配信する設定、他のシステム・ツールと連携するための設定などをおこないます。

④既存データの登録

すでに保有しているリードのデータがあれば、あらかじめ登録しておきます。MAツールに取り込むべきリードのデータは、名刺情報やWebからの問い合わせ履歴などが中心になります。

⑤個別設定

MAツールの運用を開始するためには、たとえば、リードをセグメンテーションする基準やスコアリングのルールなど個別の設定が必要です。導入当初から最適な設定ができることは少ないので、運用後も都度見直していくことが重要です。

MAツールを導入する際の注意点

MAツールの導入に際しては、以下のようなポイント・注意点を認識しておく必要があります。

カスタマージャーニーマップを設計する

MAをより効果的に運用していくためには、運用前にカスタマージャーニーマップを設計しておくことが重要です。カスタマージャーニーとは、リードが商品・サービスを知ってから購入に至るまでのプロセスのことで、このプロセスを可視化したものがカスタマージャーニーマップです。リードがどのようなルートで商品・サービスを認知し、どのように理解を深め、最終的に購買に至るのかというプロセスに沿って、リードの行動・心理などを整理していきます。もちろん、購買に至るルートはいくつか考えられるはずなので、パターンをすべて洗い出してカスタマージャーニーマップに落とし込む必要があります。

カスタマージャーニーマップを設計していないと、リードに対して適切なタイミングで最適なコミュニケーションを図ることができず、マーケティング施策の精度が下がってしまう可能性があります。

コンテンツを用意する

MAツールを使ってリードナーチャリングをおこなうためには、Webページやメルマガ、ホワイトペーパーや動画などのコンテンツが欠かせません。MAツールはあくまでも「ツール」であり、そのツールに仕込むコンテンツは自ら用意する必要があります。しかも、マーケティングの効果を高めるためには、良質なコンテンツを豊富に用意しなければいけません。このコンテンツ制作に労力がかかることから、MAの運用が頓挫してしまうケースが多く見られるため注意が必要です。

リードの属性や関心度合いなどによって求めるコンテンツは変わってくるため、カスタマージャーニーマップを参考に「どの段階でどんなコンテンツを提供するのが良いのか?」を考え、最適なコンテンツを用意するようにしましょう。

人的リソースを確保する

MAを直訳すると「マーケティングの自動化」となりますが、自動化されるからと言ってマーケティング担当者が不要になるわけではありません。MAツールを活用してマーケティングの効果を高めていくためには、一定の人材が必要です。

この人材には、マーケティングに関する知識・ノウハウだけでなく、自社の商品・サービスに関する深い理解やMAツールを使いこなす知識が求められます。このような人材を確保してチーム体制を整えたうえで、MAの運用を始めるようにしましょう。

MA成功事例から見えるポイント

MAの成功事例に共通するポイントについてご説明します。

MA成功事例の共通点① 導入目的の明確化

「競合企業が導入しているから」「何となく効果が出そうだから」といった理由でMAツールを導入しても成功は見込めません。まずは、自社のマーケティング業務の課題を洗い出し、MAツールを使ってどのように課題を解決したいのかという目的を明確にしましょう。たとえば、「新規顧客が減少しているので、見込み顧客の母数を増やしたい」「営業の成約率が下がっているので、ナーチャリングをしてより確度の高いリードを営業にパスしたい」など、明確な目的を定めたうえでMAツールを導入することが大切です。

成果を上げている企業は明確な目的を持ち、KPIを設定したうえでMAツールを導入しているものです。くれぐれも、MAツールの導入が目的にならないようにしてください。

KPIについては以下の記事で詳しく解説しています。
KGI・KPIとは?設定方法や注意点を解説!

MA成功事例の共通点② 自社に合ったツールの選定

様々なコンセプト・特徴を持ったMAツールが登場しており、ツールによって機能も価格も大きく異なります。MAによるマーケティングの効果を高めるためには、自社に合ったツールを選定することが重要です。

MAに限らず、ツールの導入でよくある失敗が「多機能すぎて使いこなせず、定着しなかった」というものです。このような失敗を避けるには、自社にとって必要かつ十分な機能を見極めなければいけません。機能以外では、運用サポートの内容もチェックすべきポイントです。自社のリソースが不足している場合や担当者が経験不足の場合などは、ベンダーの運用サポートが充実しているMAツールのほうが安心です。

MAで成功している企業は、スモールスタートで導入した企業も少なくありません。まずは、小規模・最小限のMAツールを導入し、少しずつできることを増やしていき、徐々にステップアップしていくという考え方も重要です。

MA成功事例の共通点③ PDCAによる継続的改善

見込み顧客のニーズは常に変化しており、求めるコンテンツも変わっていくものです。そのため、MAの運用中は必ず各施策の効果検証をおこない、コンテンツやシナリオを改善していきましょう。また、ABテストを実施するなどして、より効果の高い施策を探っていく姿勢も大切です。MAで成果を上げている企業は例外なくPDCAを回し、継続的に改善を図っています。

まとめ

MAツールにはリードジェネレーション(リードの獲得)機能もありますが、導入時に、ある程度のリストを持っていなければ、なかなか効果は上がりません。MAの効果を実感するためには、まず社内にある名刺情報などのデータを収集・整理することが重要です。今、名刺管理がきちんとできていないのであれば、いきなりMAを導入するのではなく名刺管理から始めるのが良いでしょう。

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